たんぽぽセレクト漫画集

管理人たんぽぽのよりすぐり人気漫画のネタバレ感想

漫画「ちいさいひと 青葉児童相談所物語」ネタバレ感想

児童福祉司が虐待児童を守る漫画「ちいさいひと 青葉児童相談所物語」作者は夾竹桃ジン水野光博、小宮純一。

新米の児童福祉司・相川健太が働くことになった青葉児童相談所には、様々なケースの子供への虐待問題が持ち込まれます。

子供に関する、あらゆる問題の相談に応じるスペシャリストである児童福祉司ソーシャルワーカーという仕事。

虐待され、大人を信用できなくなった子供たちに「信頼できる大人」はいるんだ!と伝えたい、熱い健太の思いは届くのか・・・!?

「ちいさいひと 青葉児童相談所物語」あらすじネタバレ

 福祉専門職として青葉市に採用された相川健太は、青葉児童相談所児童福祉司として働くことに。

「オレが夢をかなえる場所」と、希望に燃えていましたが・・・

児童福祉司になって、わずか5日目に「助けを求めている子供の存在」に気づきます。

 

健太には過去に母親に虐待されていたことがあり、その経験から、母親と話をするだけで「虐待」を感じ取る観察力があったのです。

子供に直接面会できない家庭の母親から、「毎日家に来るな!」という抗議電話を受け取った健太は、電話をしてきた母親・涼子が自分の娘たちを虐待している信号を出していると確信。

胸騒ぎを感じて、同僚たちに「早く子供の安全確認をさせてください!」と訴えるも、決定的な虐待の証拠もなく踏み込むことはできず、「カンだけでは動けない」と意見を却下されます。

子供の命が危ないとわかっているのに、動けないもどかしさ。

虐待の証拠をつかむために、健太はあちこちに奔走し、母親が子供を放置して駅前のバーで知り合った男と同棲している、という情報をつかみ、子供の元に駆けつけていくと・・・!?

感想。虐待は身体的なものだけではなく心理的虐待もある

 児童虐待は、身体的に暴力を加えるだけではなく、心理的な虐待も含まれています。

子供にとって親は生き延びるための生命線であり、もっとも信頼できる大人。

その大人から裏切られ、見捨てられたショックはその後の人生にも大きな影を落とします。

それはトラウマ、と呼ばれる心の傷となり、虐待を生き延びた子供が大人ーーサバイバーになっても、残って時にフラッシュバックを引き起こすのです。

 

この漫画の主人公である健太はサバイバーであり、母親に受けた虐待のトラウマを大人になった今もひきずっています。

ですが、昔の自分のような虐待児たちを救うため、必死で立ち向かうのです。

一巻のエピソード①は、母親にネグレクトされた姉妹、そしてエピソード②は義理の父親に暴力をふるわれる男の子のお話です。

身を挺して、手を上げた母親から子供を守ろうとした健太の姿に、涙が出てきました。